ごきげんよう。
夏越の祓(なごしのはらえ)とは、半年分のケガレを落とし行事で、この後の半年の健康と厄除けを祈願します。
また、この備後地方では、「※蘇民将来」の発祥地とされる、素盞嗚神社(すさのおじんじゃ)が、福山市新市町大字戸手にあり、祇園祭発祥の式内社でも有名なため、元町の氏神様(小野神社)でも、茅で輪を作り、茅を八の字に回る神事を開催しました。
朝7時から、空木地区に茅を伐採に行き、その後ひも状に茅を編んで台に立てかけて準備万端となります。
ところで、※蘇民将来とはどのような内容かと申し上げますと...
昔、北海にいらっしゃった、武塔神(むとうしん)という神様が、南の海の神の女子を嫁にもらおうと旅に出ました。
日が暮れて、宿を探そうとしたとき、蘇民将来というものが2人いた。兄の蘇民将来は貧しく、弟の将来はお金持ちでした。
武塔神は弟の将来の家に泊まろうとすると、ケチって泊まらせなかったのですが、貧しい兄は武塔神を快く家に招き、貧しいながらも座られる場所を用意し、栗ご飯も炊いて歓迎をします。
滞在後、武塔神は無事に南の海の神の娘と結婚し、8柱の子を授かり、北の国に帰ろうとしました。
その途中に、兄蘇民将来の歓迎のお返しをしようと村によります。
そこで、蘇民将来の娘と妻に会い、「茅の輪を腰の上につけなさい」と伝えました。
その言う通りにしていると、その夜、茅の輪を付けていた蘇民将来の娘以外全員が死んでしまいました。
武塔神はその後このように娘に伝えます。
「私はスサノオという神だ。今後厄災を避けるためには「蘇民将来の子孫である」と言って茅の輪を腰につけなさい」と仰ったと言います
これが、広島に伝わる蘇民将来伝説です。
古より伝わる伝説を学び・体験し、次世代に伝えることが、私たちの役割だと感じて神事を執り行わさせていただきております。
どうぞ、皆さまこれから残り6カ月間無病息災で、家内安全でありますことを心よりお祈り申し上げます。
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